2009年10月31日土曜日
理性の限界
ゲーデルの不完全性定理
ハイゼンベルクの不確定性原理
アロウの不可能性定理
それぞれを数学と論理学の限界
科学の限界 民主主義の限界
と言いかえることもできる
3つの限界から人間は何をどこまで
どのようにして知ることができるか?
ノーベル経済学者のアマルティア・センは
理性の限界を認識せず
既存の合理性ばかりを追う人を
「合理的な愚か者」と呼んだそうだが
ほとんどの現代人は愚か者に
該当してしまうだろう
なぜ知ろうとしないかと言えば
知っても知的好奇心を満たす以上に
実践的に役立つことがほとんどないからだろう
これら3つの共通点は
人間の能力や技術が不足しているからではなく
原理的に無理だから という性質である
どうやっても無理なのである
ただ実際には
知っていても知らなくても大差はない
しかし知的好奇心は満たされる
理性でとらえられないもの
理性を超越したもの を考えるのは
とても楽しい
2009年10月30日金曜日
ビザ厳格化
世界同時不況による輸出の激減と
欧米からの帰国により
大量のインド人技術者が仕事を失い
職を求めて列をなした
これに対してインド政府も
インドで働く外国人技術者を制限しだした
最初はインドに滞在する外国人の
外国人登録やビザ延長の段階で厳しくなった
次の段階では就労ビザの発行そのものが
厳しくなってきた
東京のビザセンターでも従来通りの書類を
提出したのに認められないケースが
続出しだした
「納税を企業が保証」することも追加された
日本人だけではなく中国人に対しては
もっと厳しくなった
中国企業が自国労働者を伴い海外進出しているので
短期の商用ビザで繰り返し入国する者への
厳格化が決まった
そのような中で中国企業が建設中の
火力発電所の煙突が倒壊するという
事件が発生した
そのため住民が怒り中国企業従業員と
騒ぎを起こした
この事件がインド政府のビザ発給の
厳格化を決定づけた
2009年10月29日木曜日
少子化
”先進国ではなぜ少子化するのか?”
英国でも他の国でも
産業革命後まず死亡率が低下し
その後100年〜数十年たって
今度は出生率が下がり始める
現在 大方の先進諸国では
出生率が2.0未満である
高所得で経済成長が恒常的にある社会では
子供の育成に膨大なコストがかかり
それと親の消費水準とのバランスという
合理的選択で子供の数が決まるとされる
高所得で経済成長する社会では
労働者の資本装備率 すなわち労働者一人当たりの
機械設備などが高くならなければならない
そうなると将来の子供の消費水準を
操作・利用できるようにするための教育に
膨大な金銭的および時間的コストが
かからざるを得ない
そうなると 現在の親の生活水準を
維持する必要から出生率が下がる
要するに 子供は数ではなく質が問題となる
高度な教育を必要としない単純労働と
それを必要とする頭脳労働では
付加価値がどんどん開き
資金水準に大きな格差ができるため
親にとって子供の教育が最重要課題になるからだ
統計では
世界各国の一人当たり所得が高いと
出生率が低いという逆相関関係は明確であり
一人当たりの経済成長率が高いと
人口増加率が低くなるという
緩い逆相関関係も認められる
2009年10月28日水曜日
2009年10月27日火曜日
人は原子
なぜ大都市では
黒人スラム街や白人高級住宅街のように
人種ごとに居住区が分離してしまうのか
第一の実験では
黒人と白人が周囲に他の人種が一人でもいたら
引っ越す という人種差別のルールで
シミュレーションをおこなった
結果は当然のことながら
白と黒のはっきりする分離状態が再現された
第二の実験では
人々に人種差別意識などなく
異人種と軒を接することに
満足する人々を想定した
ただし 自分の家が異人種の家に
取り囲まれてしまうような
端的なマイノリティ状態になる時だけ
転居するようルールを設定した
これは人種差別の意識とはとはいえない
人間の自然な感情である
ところが誰一人として差別域を持たない
この実験でも 人々はきれいに分離してしまった
融合に満足する個人の集団でも
罪のない小さな選好があることが原因で
人々は物理法則に従う水と油のように
分離を進めてしまう
人間の複雑な心がわからなくても
集団としての振る舞いは物理学と同じアプローチで
解明することが可能なはずだ
というのが社会物理学の考え方だ
一人一人は完全に自由な個人でも
個人の行動が組合わさると
集団としては予測可能な結果がもたらされる
これが物理学で見られる結果とそっくりなのは
物理学では原始レベルの混沌とした状態が
熱力学や惑星運動の時計仕掛けのような
正確さに取って代わられるからである
「人間をかなり単純な諸規則に従う原子や分子の
様なものと見なし
それらの規則がもたらすパターンを
突き止める努力をすべきなのだ」
社会的な人間をシンプルな原子モデルに置き換える
直感に頼った思考 他社との関わりにおける学習と適応
人の模倣をしたがる心理 仲間との協調という
ふるまい属性を持った人間が相互作用すると
人間社会に実際によく見られるパターンが
生み出される
現代のコンピュータを使って大規模に解析すれば
社会の法則を見いだすことができる
自己組織化 べき乗則 利己主義・利他主義 人間の合理性
社会的本能など 社会科学を自然科学に近づけるアプローチ
2009年10月26日月曜日
持ち出し
教育というのは
本質的に「教える側の持ち出し」である
学校教育の目的は
学ぶ側に「十分に努力したので
努力にふさわしいだけの報酬を得た」
という合理的な達成感を
得させることにあるのではない
自分が「求めていた以上のもの」
「求めていた意外のもの」を受け取って
しまったのだが
それが何であるかがよくわからないので
それを知るために そのあと長い時間を生き
さまざまな経験を巡らなければならなかった...
という行程の全体をふくむものが教育なのである
主体は本人である
これは「自己教育」なのである
けれどもこの自己教育が発動するためには
「自分はいったいこの学校で何を学んだのか
よくわからない」という
「謎」が必須なのである
謎が生じるためには
そこに必ず「求めている以上のもの」
「求めている以外のもの」がなければならない
2009年10月25日日曜日
2009年10月24日土曜日
反ユダヤ主義
日本のようにユダヤ人がほとんど存在しない社会でさえ
反ユダヤ主義が存在することができる
具体的にユダヤ人によって不愉快な目に遭うことが
ないにも関わらず反ユダヤ主義が存在する
どうしてそんなことがありうるのか
反ユダヤ主義がなぜあれほど
圧倒的な大衆動員力を持ったのかは
彼らの中にうごめいている
名付けようのない不安や恐怖に想像的に
共感してみないとわからない
ユダヤ人問題は「ユダヤ人」の定義が
不可能であるという「周辺事情」から
その本質が除いて見える
ユダヤ人問題というのは
いわば非ユダヤ人たちの側の
知的な「不調」の兆候である
非ユダヤ人はユダヤ人をうまくとらえることができない
まさにその「ユダヤ人をうまくとらえることができない」
という当の事実が
ユダヤ人問題の本質をなしている
反ユダヤ主義者たちは
ユダヤ人が何者であるかが「わかっている」せいで
迫害している訳ではない
何者であるかが「わからない」
でも「わからない」と口に出して言ってしまうと
足下が崩れてしまうような
ヨーロッパ世界そのものが瓦解してしまいそうな
嫌な予感がする
だから「目の前から消えてくれ」と叫びたてている
ヨーロッパ人であるということ自体で
すでにユダヤ人に対して
潜在的に加害者の立場にある
その立場の人が
「ユダヤ人迫害には理由があるのかもしれない」
ともらしたら それは自己弁護になる
逆に「すべての反ユダヤ主義に反対」ということになると
今度は自虐的なトーンを帯びてしまう
日本人が中国や韓国の「不幸な歴史」について
言及する場合と似ている
「日本の植民地支配にも見るべき成果があった」
というようなことを
日本人は中立的言明としては言えない
言えば必ず政治的に解釈される
でも当事者でない外国人であれば
そういうことを言ってもシニスムにはならない
それと同様にヨーロッパ人がユダヤについて話すのは
ある種の「踏み絵」である
2009年10月23日金曜日
減ってはいるが....
売り上げは減っているが
影響力自体は大きくなっているように感じる
触れる機会や
触れられる人の数は
むしろ増えている
どちらも細分化が進み
小さな集団がたくさんあるという
形になっている
ただ紙やCDをベースにしている物だけでなく
どんどんデジタル化が進んでいる
2009年10月21日水曜日
デンデラ
登場人物50人のうち
75歳以上の後期高齢者が30人以上を占める
前代未聞の超高齢化小説
デンデラは男は助けないから
女ばかりの集団でもある
老女だけで慢性的な食料不足を生き抜くためには
組織的に働かねばならない
自分たちを捨てた村社会を否定するつもりが
老婆たちもまた
生きるために
もう一つの村を作らざるを得ないという矛盾
権力が生まれれば
そこには派閥や陰謀が渦巻くし
憎しみも生まれる
デンデラは決してこの世の果ての
ユートピアではなかった
デンデラはこの世の縮図である
たまたま生き残ってしまった老婆たちと
たまたま生きている我々は同じだ
そして 生き方と死に方を
自分で決めることができる人は稀である
そういう人たちのドラマこそが
歴史を紡いでいく訳だが
幸福で満足した人生と
それとはまた別物なのである
2009年10月20日火曜日
長寿
長寿大国日本は
人生80年時代から90年時代に
移り変わりつつある
100歳を超える「センテナリアン」が
急増している
1963年には153人しかいなかった
100歳超の老人が
2008年には3万6276人もいる
45年間で200倍以上に増えている
高齢化社会というが
2050年には2.5人から3人が
65歳以上になる
高齢者の中にもグループ分けが必要になる
高齢化社会から超高齢化社会へと突入する
センテナリアンの研究によると
100歳を超える人は
・ 4分の3が女性 ただし 元気なのは男性
・体型は太った人はいない 60歳以上は標準体重のまま
・農村が多い
・沖縄県がトップ
・長男,長女が比較的多い
・学歴は高い傾向がある
・アルコールは飲む人はいるが喫煙はしない
・家計に長寿者が多い
・体温が低い
・経済的には多くは恵まれている
等の傾向がある
2009年10月19日月曜日
2009年10月18日日曜日
2009年10月17日土曜日
2009年10月16日金曜日
不況下における価格・品質
消費者の節約志向は
一層強まっており
店頭における商品の淘汰・選別も
激しくなっている
「価格」はマーケティングの
四つの主要機能(製品 価格 流通 プロモーション)を構成し
企業の収益により直接的な影響を及ぼす変数である
日本ではこれまで
価格水準をコントロールするマーケティングは
あまり行われなかったが
不況の進行とともに
値下げに訴える企業は多くなている
市場での生き残りと収益確保のための手段として
価格コントロールを含めたマーケティング戦略の巧拙が
より一層問われている
値下げは有効か否かは
自社の値下げの効果と
競合他社の値下げの効果との兼ね合いを
消費者の選択行動から見て
判断しなければならない
それらの効果を計る有益な指標が弾力性であり
自社の値下げの効果を表現した「需要の価格弾力性」と
競合他社の値下げの効果を表現した「需要の交差弾力性」の
二つが 価格変更の有効性を判定する上で重要となる
脳と産業
「科学」として方法論が確立してきた脳研究は
さらに新しい分野を開拓しつつある
人が感じる「好き」「嫌い」は脳の生理的な
活動の反映である
その脳の活動の仕組みがわかってくれば
応用領域は広いはずである
脳研究の出発点だった各種の知覚障害 行動障害の
治療に役立てるのはもちろんだが
消費者の好みや反発などのデータ把握を基にして
企業の商品開発に利用するなどの
産業分野への応用も幅広く行われている
産業分野に応用できるようになったのは
やはり脳活動を計測する技術が
発達したことが大きい
商品開発の分野では
従来 ミニターの主観的な判断によっていたために
あいまいさが残ってきた
刺激に対して脳が反応する諸現象を
リアルタイムで検知して
データ化することによって
客観的な評価が可能になる
2009年10月15日木曜日
ママチャリとスポーツバイク
ママチャリとスポーツバイクの違いとは??
簡単にいうなら
ママチャリ→チャリに体を合わせる
スポーツバイク→体と目的に合うもの
いわば既成のスーツとオーダーのスーツとの
違いというところか
スポーツバイクはとても軽く
快適に進む
慣れれば制御しやすく
正しいサイズを選べば身体の一部のようになじむ
姿勢の違いは
ママチャリ→サドルに腰をかけ
背筋をまっすぐにしてペダルをこぐ
上半身の加重はすべて腰にかかる
スポーツバイク→前傾した姿勢になり
座面とハンドルが同じ高さ
上半身の加重は腕、腰と分散させる
ということでサドルのクッションも
不要になる
ママチャリとスポーツバイクは
ほぼ別物といっても過言ではない
2009年10月14日水曜日
聴く型
人は音楽を自由に聴いているようで
過去の経験や知識に大きな影響を受けている
だから作品のポテンシャルを深く味わうには
聴き方の癖=「型」を自覚して
感動を言語化していくことが大切
「型」が持つ共同体形成の力
人はなぜある音楽には感動し
ある音楽には無反応なのか
音楽の趣味とは何なのか
人間は理解可能なものしか理解できないのと同じで
感動にも あらかじめ反応の下地が必要だ
自分の感性の受信機の中の
あらかじめセットされていない周波数に対して
人はほとんど反応できない
相性がぴったりとの音楽との出会いは
実はこれまで知らなかった自分との
出会いかもしれない
音楽ジャンル特有の「型」というものがある
こういうふうにきたらこうだよね
というパターンは
ある程度言語化され社会的に共有される
型を踏襲したり 新鮮味を与えるために
敢えて離れたりする名演には
聴衆の喝采が送られる
型を感じるための受信機がセットされていないと
音楽はそもそも味わえない
2009年10月12日月曜日
ゴールドカラー
産業革命以降の
第一次産業から第二次・第三次産業への移行期に
ブルーカラー層とホワイトカラー層が分離しました
その次の段階として
先進国ではホワイトカラーから
’自分の能力’を自由に売って働く
ゴールドカラーが分離する
一方ブルーカラーは減少する
新たに現れるゴールドカラーの一つの特徴は
「人生における移動距離が圧倒的に長いこと」とされる
ブルーカラーの人生は
半径50キロくらいのエリアで完結する
(生まれた町の周辺)
ホワイトカラーの人生は半径500キロくらいになる
(学校や就職などで動くが国内での動き)
ゴールドカラーは数千キロ動く
つまり世界を股にかけるということ
もう一つの特徴は
「誰にも使われない人である」ということ
形式上は雇われていても
実際は仕事を自分で主体的に選んで
どんどん転職していく
指示されて作業するのではなく
成果で評価され 達成方法は自分で考える
mi originals
スニーカーのカスタマイズサービス
「mi originals(マイ・オリジナルズ)」が始まった
カスタマイズの対象となるのは
スーパースターシリーズ「SSⅡ」
ランニングシューズ「ZX700」の2モデル
対象のモデルや店舗は
年末〜来年にかけて
増えていく予定
2009年10月11日日曜日
IIA
IIA(フランクフルト国際モーターショー)2009が
開催された
世界3大モーターショーの一つである
(他の二つは東京,北米国際モーターショー)
2年ごとの開催であるのに
前回とはエコカー熱に顕著な変化があった
日本メーカーでホンダ,日産,三菱が
経費削減のため出展を見合わせたが
誰にでも使いやすいユニバーサルデザインの工夫が
行き届いている国は他にはなく
日本車を愛用するドイツ人も多い
今回出展した日本メーカーの中で
ひと際存在感を示したのがトヨタで
「安くて丈夫な大衆車」という日本車のイメージを
レクサスで覆し 欧州の高級車市場で
本格的に成功している
それと大きな展示スペースを割いたのはプリウス
特に家庭用コンセントから充電できる
プラグイン・ハイブリッドタイプに
力が入っていた
わかりやすく「伝える」技術
たとえば
相手に「自分が体験した」ことを
面白く伝えたい 自分の気持ちをわかってほしい
そんなとき
まず「ねえ ねえ 大変」という言葉から
始まる文章を考えましょう
文章が出来上がったら
冒頭の「ねえ ねえ 大変」という言葉を
削除してしまいます
そうすると 勢いのある
説得力のある文章になる
平板な話に勢いをつけるのに
効果がある
特に「接続詞をつかわない」という
極めつけの極意があるが
実際には組合わせる素材が
豊富に揃ってないとなかなか難しい
並べて話せば自然と繋がる素材が
いっぱいあれば接続詞は不要だ
2009年10月10日土曜日
2009年10月9日金曜日
2009年10月8日木曜日
2009年10月7日水曜日
2009年10月3日土曜日
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