2010年2月28日日曜日

感性




感性には大きく二つある

感性、感覚というとまず思い浮かべる視覚や聴覚は
光やサイズ、音の大きさなど物理的な数値で
計測する事ができる「物理感性」
一方、臭覚や味覚は化学物質に反応する「科学感性」
である


感性に関わる遺伝子の数と全遺伝子に対する比率は

 嗅覚  1000個 3%
 味覚  30個 0.1%未満
 視覚  4〜5個 0.01〜0.04%
 聴覚  50-100個 0.14〜0.29%
 触覚  20-40個 0.06〜0.1%

となり 嗅覚に関する遺伝子が桁外れに多い
これは嗅覚が大脳が発達する以前から
存在していた古い感性であるからである

だから 私たちの言葉では
特定の匂いを表すには「リンゴの匂い」
「マツタケの匂い」のような個別的な言い方をする
これはリンゴやマツタケを知らない人に
うまく伝わらないが 抽象化 一般化する事が難しい

バクテリアなどの単細胞生物にも感性があるという
バクテリアは苦い物質から逃げ
甘い物質に近寄っていく
苦い物質は一般的に毒だからであり
甘い物質は糖分などの取り込み可能な
エネルギー源だからである
むろん単細胞生物には感覚器官や脳はない
これを実現しているのは
細胞の自己組織化のはたらきそのものである

こうした単細胞生物の化学物質への反応を
ヒトの感性の原初形態だと推測できる


匂いと味は原初的なのである

























2010年2月27日土曜日

高平均年齢国家



最近のテレビでは30代や40代の人が
多く出てくる
昔は30を過ぎたアイドルはなかった


ん?


日本社会が高齢化している ?


自分(ほぼ見ない)を含め
若い人中心にテレビを見ない人も多いが
やはり 世界の中で見ても
「国民の平均年齢が高い」社会になっている

ここ30年で平均年齢が10歳上がっている
「若い子がいい思いをする社会」から
「中高年が楽しめる社会」にシフトしている

それではデータをどうぞ



■2008年各国平均年齢
国名      平均    男性   女性
モナコ     45.5歳    43.5歳  47.5歳
日本      43.8歳    42.1歳  45.7歳
ドイツ     43.4歳    42.2歳  44.7歳
イタリア    42.9歳    41.4歳  44.4歳
フィンランド  41.8歳    40.3歳  43.4歳
香港      41.7歳    41.4歳  42.0歳
オーストリア  41.7歳    40.7歳  42.8歳
ギリシャ    41.5歳    40.4歳  42.6歳
ベルギー    41.4歳    40.2歳  42.7歳
スロヴェニア  41.4歳    38.9歳  42.9歳
スウェーデン  41.3歳    40.2歳  42.4歳
ブルガリア   41.1歳    38.9歳  43.4歳
クロアチア   40.8歳    38.9歳  42.6歳
スイス     40.7歳    39.6歳  41.7歳
スペイン    40.7歳    39.3歳  42.1歳
デンマーク   40.3歳    39.4歳  41.2歳
カナダ     40.1歳    39.0歳  42.1歳
オランダ    40.0歳    39.2歳  40.9歳
イギリス    39.9歳    38.8歳  41.0歳
チェコ     39.8歳    38.2歳  41.6歳
ウクライナ   39.4歳    36.1歳  42.5歳
フランス    39.2歳    37.7歳  40.7歳
ポルトガル   39.1歳    37.0歳  41.3歳
ハンガリー   39.1歳    36.8歳  41.8歳
ノルウェー   39.0歳    38.2歳  39.9歳
ロシア     38.9歳    35.1歳  41.4歳
シンガポール  38.4歳    38.0歳  38.8歳
ポーランド   37.6歳    35.8歳  39.5歳
セルビア    37.5歳    36.1歳  39.0歳
オーストラリア 37.4歳    36.6歳  38.3歳
ルーマニア   37.3歳    35.9歳  38.7歳
キューバ    36.8歳    36.1歳  37.5歳
アメリカ合衆国 36.7歳    35.4歳  38.1歳
スロヴァキア  36.5歳    34.8歳  38.2歳
韓国      36.4歳    35.3歳  37.4歳
NZ      36.3歳    35.6歳  37.1歳
台湾      36.0歳    35.5歳  36.6歳
アイスランド  34.8歳    34.4歳  35.3歳
アイルランド  34.6歳    33.9歳  35.4歳
中国      33.6歳    33.1歳  34.2歳
ウルグアイ   33.2歳    31.8歳  34.6歳
タイ      32.8歳    32.0歳  33.7歳
北朝鮮     32.7歳    31.2歳  34.2歳
チリ      31.1歳    30.1歳  32.1歳
スリランカ   30.4歳    29.5歳  31.4歳
アルゼンチン  30.3歳    29.3歳  31.3歳
UAE     30.1歳    32.0歳  24.6歳
カザフスタン  29.3歳    27.8歳  31.1歳
トルコ     29.0歳    28.8歳  29.2歳
ブラジル    29.0歳    28.3歳  29.8歳
イスラエル   28.9歳    28.2歳  29.7歳
チュニジア   28.8歳    28.2歳  29.3歳
インドネシア  27.2歳    26.7歳  27.7歳
ベトナム    26.9歳    25.8歳  28.0歳
イラン     26.4歳    26.2歳  26.7歳
メキシコ    26.0歳    24.9歳  27.0歳
ペルー     25.8歳    25.5歳  26.1歳
ベネズエラ   25.2歳    24.6歳  25.8歳
インド     25.1歳    24.7歳  25.5歳
モンゴル    24.9歳    24.6歳  25.3歳
モロッコ    24.7歳    24.1歳  25.2歳
マレーシア   24.6歳    24.0歳  25.3歳
エジプト    24.5歳    24.1歳  24.9歳
南アフリカ   24.5歳    23.8歳  25.3歳
リビア     23.6歳    23.7歳  23.5歳
ジャマイカ   23.4歳    22.9歳  24.0歳
ヨルダン    23.2歳    24.6歳  23.2歳
ウズベキスタン 23.2歳    22.6歳  23.8歳
フィリピン   23.0歳    22.5歳  23.5歳
バングラデシュ 22.8歳    22.8歳  22.9歳
トンガ     21.8歳    21.3歳  22.3歳
パラグアイ   21.7歳    21.5歳  22.0歳
カンボジア   21.7歳    21.0歳  22.5歳
タジキスタン  21.6歳    21.2歳  22.1歳
サウジアラビア 21.5歳    22.9歳  19.7歳
シリア     21.4歳    21.3歳  21.5歳
パキスタン   21.2歳    21.0歳  21.4歳
ネパール    20.7歳    20.5歳  20.8歳
ガーナ     20.4歳    20.2歳  20.7歳
イラク     20.2歳    20.1歳  20.2歳
ラオス     19.2歳    18.9歳  19.5歳
スーダン    18.9歳    18.7歳  19.1歳
セネガル    18.8歳    18.6歳  19.0歳
ナイジェリア  18.7歳    18.8歳  18.6歳
中央アフリカ  18.7歳    18.3歳  19.0歳
ケニア     18.6歳    18.5歳  18.8歳
ハイチ     18.5歳    18.1歳  19.0歳
エチオピア   18.1歳    18.0歳  18.2歳
マダガスカル  17.9歳    17.7歳  18.1歳
タンザニア   17.8歳    17.6歳  18.1歳
アフガニスタン 17.6歳    17.6歳  17.6歳
ソマリア    17.5歳    17.4歳  17.6歳
イエメン    16.7歳    16.7歳  16.8歳
ニジェール   16.4歳    16.5歳  16.4歳
チャド     16.4歳    15.2歳  17.5歳
マリ      15.8歳    15.4歳  16.2歳
ウガンダ    15.0歳    14.9歳  15.1歳

























2010年2月26日金曜日

ブランド




 ・ブランド自然選説
   価値があるから消費者から選ばれて
   ブランドになる

 ・ブランドパワー説
   ブランド自体の世界観やビジョンが
   価値を創造する

ブランドに対して対照的な捉え方があるが
消費欲望や権威に還元するだけでは説明できない
「何か」こそブランドの本質である


ブランドと製品群とはまさに相互に支え合って
一つの世界をつくりだしている
それはいわば どちらかがどちらかを支えているという
一方的な関係に還元して理解できず
お互いがお互いを前提とすることで根拠づけられている
という自己言及的な関係だといえる
それは ひとつの社会的実存としての意味世界を
形成するきっかけでもある

構成要素として
 そのブランドはどれだけ消費者に知られているか
 その内容を消費者はどれだけ理解しているか
 それはどれだけの試行購入を換気するか
 それはどれはどの再購入意図を生み出しているか
 消費者はそれにどれ程の新しさや驚きを感じているか
 それは価格面で他のブランドにひけをとらないか

こうしたブランドパワー上位ブランドは
半世紀以上続いたものがほとんどだ





























2010年2月24日水曜日

生命




生命とは何か?

それは「動的な平衡状態」であり
「かたちの相補性」を原動力にするものだという


われわれは肉体というものについて
外界と隔てられた個物としての
実体があるように感じている

しかし 分子レベルではその実感は
まったく担保されていない
生命体はたまたまそこに密度が高まっている
分子のゆるい「淀み」でしかない

しかも それは高速で入れ替わっている
この流れ自体が「生きている」ということであり
常に分子を外部から与えないと
出ていく分子と収支が合わなくなる


人間の細胞を構成する分子や原子は
年中 総入れ替えが行なわれている
1週間経つと分子レベルでは
そっくり別人だといわれる

しかし 原子レベルで入れ替わっても
個は同一の個のままである


生命は
 「現に存在する秩序が
 その秩序自身を維持していく能力と
 秩序ある現象を新たに生み出す能力を持つ」
という特徴がある






















デジタル写真館PV




mixiでお友達のカメラおにいさんの
blog「デジタル写真館」のPVが完成しましたので
ここで紹介です。


モノクロ限定の写真が
随時UPされてるサイトです。
みなさんもどうぞ



それではどうぞ


















14 march 1966 JB





james brown and THE FAMOUS FLAMES

14 march 1966

Olympia Paris































Ustream



Ustreamの登場で手軽な生中継に可能となり
記者会見を中継する企業や団体が増えている

そして記者を介せずとも視聴者に
直接伝えられるというメリットが出た
先日のフジテレビの会見も
記者<視聴者ということで
記者が集まりにくく 視聴者が見やすい
日曜日の夕方に日時設定がされた
その甲斐あってか のべ1万人以上の人が見たという


メディアや広告に限らず
比較的お金をかけずに
消費者に直接発信できる


インフラの進歩とともに
発展してきたメディアは
そのインフラの進歩によって
今後 影響力が小さくなっていくという
皮肉な現実


























2010年2月23日火曜日




世界的に見ても「ん」で始まる言葉は
ほとんどない
「ん」はちょっと特別な音

日本語には上代
「んという文字はなかった
上代の日本人も 現代の日本人と同じように
考え事をしながら「んー」と唸っていたのかもしれないが
それを書く事はできなかった
書けないから無理をしてでも書かなければならない時は
「イ」とか「ニ」という現代のカタカナを記号として
使っていた
でも「イ」を使うと「i」 「ニ」と書けば「ni」と
発音することになってしまう
「i」や「ni」と間違って読まれない為の記号は
何かないか... という試行錯誤の結果「ん(ン)」という
文字が生まれてきた」



古事記をはじめ上代の文章には「ん」と
読む仮名が一度も出てこないものらしい

ありなむ→ありなん
知りなむ→知んなむ

のように 口語として使われたのが
最初であるようだ
次第に大衆に普及して「ん」は平安時代に
表記の必要性が感じられるようになり
音を表すための文字として成立した


「ん」と仏教の関係は
阿吽の呼吸という言葉があるが
真言宗は「阿」から始まる「阿字観」という妄想に始まり
「吽」で終わる「吽字観」という妄想で終わる
これは宇宙の始まりの胎蔵界と
宇宙の収縮の金剛界を意味していて
一つの宇宙観である
日本語の五十音が「ア」に始まり「ン」で終わるのは
この仏教の宇宙観を反映しているという
「ン」が最後の文字であるという事には
意味があったのだ
























2010年2月22日月曜日

トップをねらえ!



監督 庵野秀明
製作 ガイナックス

























2010年2月21日日曜日

切腹




世界的に有名な日本の自殺方法
切腹の背景にはもちろん濃い物語が隠されている

時代によって切腹に対する感じ方が違う
戦国時代は君主に切腹を命じられたからといって
素直に死ぬ必要はなかった
不服ならば国を抜けて別の君主に仕えれば良かったし
下克上の論理で君主と武力で戦う人までいた
時代が下がるとともに社会は固定化され
脱藩者は他の藩でも採用されなくなる
切腹は強制的で刑罰的な意味を強めていく

伝え聞く通り
切腹は名誉でもあった
軽罪のところを情状酌量して切腹という判例が多い
切腹は特典であり
切腹を許されると嬉しいと思うのがタテマエ
単なる犯罪者では切腹は許可されない

武士の喧嘩は両成敗という公式ルールも存在していて
喧嘩を売ったほうも買ったほうも
刀を抜いてしまったらどちらも切腹が基本なのだが
複雑なのは売られて逃げると
臆病で武士の面目を潰したことになり
やはり切腹になるのだ


切腹は連帯責任の波及を個人が止める
唯一の方法である





























キャタピラー




第60回ベルリン国際映画祭
主演女優賞 銀熊賞
「キャタピラー」主演
寺島しのぶ


日本の女優では
35年ぶり3人目




























2010年2月20日土曜日

新兵




急速に拡大している米国の
「サイボーグ化した動物」による軍隊に
間もなく新兵が加わる

どうやらゴキブリが加わる
遠隔操作可能な核検出装置として


ゴキブリの背中に放射線センサーを取り付けた
遠隔操作をできるため
人間にとっては安全でないと思われる
汚染のある地域に放つことができる

このテキサスA&M大学核科学政策研究所が
開発したゴキブリを米国防総省が招集しようと
躍起になっている
人間以外の兵士たちの一員になるだろう
ゴキブリは何週間も餌なしに生きられるし
非常にタフだ
南極大陸以外のすべての大陸に入り込んでいる

さらに35分間まったく止まらずに走り続けることが
できるし 3グラムの背中のポッドを数週間運べる程
耐久力がある その上放射線に対する耐性もある

こうしたことに加え
ゴキブリの駆動機能は単純で
低エネルギー回路で稼働する
触覚と脚の筋肉に圧力を加える装置で
前や左右に動かすことができる
























2010年2月18日木曜日

エクスタシーの湖




ハリウッドの交差点にできた

小さな水たまりが

次第に成長して

ロサンゼルス全域を飲み込んでいく

謎の湖にゴンドラから飛び込んだ女は

湖底を突き抜けて

向こう側の世界の湖面へ浮上する

湖に浮かぶ廃墟のような建物で

女はSMの女王として君臨する

前の世界にゴンドラに残してきた

幼い息子のことを思いながら

名前と役割を転々とする数奇な人生を送る



























2010年2月17日水曜日

中国家電紀行 MJ88編














外観や質感に気を使う製品が増えてきている
中国ケータイだが テンキー部分が透明のものが登場

相変わらずメーカーは不明
製品名MJ88(マイケル?)

テンキー部分は光って着信時には
イルミネーションになる
あと 画面もタッチパネルで
いつも通り機能を詰め込みまくりである
モーションセンサーも搭載し
意味はないが画面が切り替わる


パッケージには
8メガカメラ 株価情報対応などの横に
「DOUBLE PDA」という謎の表記も...



相変わらずといえば相変わらずだが
徐々に中国製品の完成度が上がってきている
安さを武器に正規メーカーを脅かす日も
近いかも


























2010年2月16日火曜日

ロボット





生きている天才100人に
日本人で最高位に選ばれたロボット研究者
石黒浩氏によると
 Q 人間のように心を持ったロボットはできるか
 A 人に心はなく 人は互いに心を持っていると  
  信じているだけである
と言い
心を持っていると信じさせるための条件を探す

自律型ロボットのロボビーの展示では
 このロボビーと遊んでみた人は全員一様に
 ロボビーには感情があるという
 むろん 開発側は感情生成機能は一切実装していない
 しかし 例えばしばらく遊んだ後で
 ロボビーが突然「バイバイ」と言って離れていくと
 「ロボビーは冷たい」とか「ロボビーは怒ったのかな」
 と言う
 あるいはロボビーが部屋の隅で「誰か遊んでね」と
 つぶやいていると「ロボビー寂しそう」と言う

また ロボット演劇においても
演劇のプロの指導で設計された動作をするロボットを
見た観客たちはロボット役者に心を感じた
これは「役者に心はいらない」のと同じである


人間と同等の常識や高度な推論系を持つ
人工知能なんていつまでたっても完成しないだろうが
人間らしさ 人間とは何かをひたすら追求していくという
アプローチだったら 案外近い将来人間と見分けがつかない
アンドロイドができてしまうかもしれない  

























2010年2月15日月曜日

心不全




訃報のプレスリリースで
死因に心不全というものがある

ガンなどの難病を患っていても
人間最後は心臓が止まる

大企業の次期社長候補だったり
財界の重職についているケースでは
「世間に知られたくない死因」がもとで
人事抗争が勃発したり
企業存続の危ぶまれるケースがある
あつれきをものともしない人が
実際は心身共に疲れきった自殺という場合でも
心不全という表現になることが多い

























2010年2月13日土曜日

書籍



書籍の特徴とは

・文字情報の容器としての側面
・主体が文学情報と接触するインターフェイス
としての側面
・消費社会における商品としての側面

というものがあるが
電子化による変化はすべてに大きな影響を与える

電子化されたデータの最大の強みは
それが物理的・空間的な質量を有しないことである
かつて立会場で目視で取引されていた
為替や株式の市場が
電子化されることで一気に流動性を増したように
情報から質量を奪い去ることは
その効率性を飛躍的に高める

文学というカタチは電子化されることによって
読書スタイルの変化をもたらすだろう
検索とクリックが可能な電気テキストでは
これまでのように長い本を
リニアに延々と読まなくなるかもしれない

大江健三郎は
 インターネットで本を読むといっても
 それは本を解体することですね
 一冊の本をバラバラにしていくだけ
 しかしそれで終わるんだったら
 人類は進化を続けなかったという事です
と、
文学の新しい様式に懐疑的に語ったそうだが
ハイパーテキストやインタラクティブコンテンツを
前提としたアートが大江健三郎的な旧態文学と
せめぎあい 長い時間をかけて
主流を乗っ取るということではないのかな

























2010年2月11日木曜日

書き言葉




テレビの普及によって文字を読む機会は
減っていたが インターネットでの情報収集が
圧倒的に好まれるようになり
1980〜2008年に「読む量」は3倍に増えた

20を超えるデータソースを分析した研究によると
米国人が2008年に消化した情報量は
36テラバイトで 一日に平均11.8時間
情報を消費したことになる
そのうちの55%を動画やビデオゲームが占めるが
平均すると米国人は毎日消化する10万500語の
情報のうち36%を実際に読んでいるという


ネットの影響によって
書き言葉が短くなったり
歪んだりする場合もあるかもしれない
だが ある情報伝達する手段として
書き言葉に代わるものは見つかっていない
それどころか 技術によってより一層
読み書きは日常生活の要になっている

















2010年2月10日水曜日

モノづくり




たとえ金融に主導権を取られようとも
たとえ外交の舞台で活躍できなくても
日本が誇るべきもの
それは「モノづくり」である

日本の製造業の象徴はトヨタであった
燃費が良くて故障が少なく
安全で性能もいい車
それがトヨタを始めとする
日本車の特徴であった
現在 そのトヨタが前代未聞のリコールで
苦境にたっている

GMを抜いたと言われたあたりから
問題は始まっていたのかもしれない
要するに
切磋琢磨していく緊張感が薄れると同時に
組織が巨大化して官僚的になるにしたがって
情報の流れが悪くなる
「企業の老化」が始まったのかもしれない

この問題は一企業の問題にとどまらない
日本を支えてきたのは自動車産業だからである
電機やエレクトロニクスなどの産業は
次々に韓国や中国に抜かれている
唯一自動車だけは活躍し続け
次世代のハイブリッド車は日本の独断場だ

フィンランドの
携帯電話メーカーノキアとは違い
世界第二位の経済大国では
自動車産業一つだけでは国の支えにならない
カメラなどの精密産業も世界トップであるが
産業としての規模は自動車には及ばない

日本の格付けは引き下げられる方向にあり
企業は日本から撤退し中国にシフトしている
トヨタは日本の象徴的な企業だが
このマイナスイメージが日本国自体と
連動しないことを願いたい




















金融危機




危機へと導いた一連の出来事は
アメリカをはじめとする
すべての先進国における社会的不平等の
拡大からスタートした

すなわち 社会的格差こそが
需要にブレーキををかけたのだ
こうした事態が進行したのは
アメリカが自国の金融システムを
「公正なる」所得分配制度として
採用することについて
社会から暗黙の了解を取り付けたからである

さらにはアメリカの金融システムの潜在能力により
監視(視制)されることのない
新たな金融商品が開発された
これらの金融商品によりアメリカの金融システムは
儲けまくると同時に借金を膨らませることができた
こうして自らが抱える諸問題は隠蔽され
問題をロンドン市場ウォール街オフショア金融市場
などを経由して他に移し変えまた輸出することができた



























2010年2月9日火曜日

2010年2月8日月曜日

人望



人望がある とか
人徳がある というが
俗にではなく厳密にそれってどういうことか?


その答えは
「九徳」を備えていることだという

・寛大だが、締まりがある
・柔和だが、事が処理できる
・まじめだが、丁寧で、つっけんどんでない
・事を収める能力があるが慎み深い
・おとなしいが内が強い
・正直、率直だが温和
・大まかだが、しっかりしている
・剛健だが内も充実
・強勇だが義しい

朱子学の「近思録」よりきている
これらの徳にすべて欠けると
十八不徳といって最悪の人間だが
大体は寛大だが締まりがない のように
一方が欠けた九不徳が普通の人間になる
人望のある有徳の人になるには
バランスが大切なのだ


「人望」と「人気」が混同されることがあるが
二つは別物である
























2010年2月5日金曜日

領土拡大





東京から約1300キロ離れた小笠原諸島の
海底火山で噴火が起こった
この海底火山はたびたび噴火を
繰り返しており
過去に何回か「新島」が
姿を現している
仮に今回も島が出現したら
「領土拡大」ということになる

この海域は「福徳岡ノ場」と呼ばれ
海底火山の活動が活発な場所として
知られる

35年程前
実際に海底火山で「新島」が
できたケースがある


気になるところの
島は誰のもの?という点では
民法上「所有者のない不動産は
国庫に帰属する」との規定があり
出現した土地は「国有地」
ということになる

























2010年2月4日木曜日

女らしさ




男は「女らしさ」を振り付けし 読み取り 鑑賞し
そして発情する
この「らしさ」のカタログは
男たちの作ったマスメディアの中に
うんざりするほど登場する

「女らしさ」は男性が文法を作り出す

女性がオールヌードでいるところに
突然 男性が現れたとき
彼女は二本の手でまっ先にどこを隠すか?
1両手で胸を隠す
2両手で性器を隠す
3片手で胸を 片手で性器を隠す

調査結果では先進国の女性は
ほとんど例外なく両手で胸を隠した
未開社会でトップレスで暮らす女性が
下半身は必ず腰巻で覆っているのと
対照的な結果になった
これは先進国の文化では乳房が
セックスシンボルに変わったからだ

もともとルイ王朝時代のフランスでは
貴族女性のドレスはトップレスで
女性は乳房を堂々と誇示するものであったそうだ
形の良い乳房を作る為のブラジャーが登場してから
それは隠すものになり シンボルとしての価値を
高めていった経緯がある

男性によって規定されたセックスシンボルだが
とっさに女性が胸を隠すようになった
というのは興味深い
論理的に考えているわけではなく
自然にそういう行動に出る
俗に性的本能と思われているものは
実はかなり深くまで社会的 文化的な創造物なのだ
そして乳房を隠そうとして
体をくねらせる防御姿勢もまたセクシーの
メッセージとして文法に織り込まれていく
































2010年2月3日水曜日



昨日のソフトバンクの決算発表で
孫社長は本当にTwitterとUstreamでの
ライブ中継を実行した
Ustreamへの出資(18億円)

iPhoneから生動画配信が可能になることから
ustへの出資はアジア戦略の武器にするという理由と
iPhoneの日本市場でのキャリア独占継続へのアピールか?

ustは過去にKISSのコンサートで
22万人が視聴した事があるなど
昨年末ほどから日本でも普及してきている
iPhoneなどスマートフォンからは
移動しながらの中継が可能となり
さながら個人放送局に



あと孫社長がソフトバンクの
インフラの弱さに触れ
今年は設備投資をしていくとの事
裏返せば近い将来”ドコモiPhone”が
誕生すればインフラの点から
ドコモに大量移動が考えられるので
先に手を打ったというところか?























2010年2月2日火曜日

パラダイム




一般に「パラダイム」とは
「考え方の枠組み」や「新しい物の見方」
という程度の意味で使われているが
「パラダイム」概念の創始者
トーマス・クーンの原義は
「その領域の研究活動を特徴づける
模範例となる科学的業績」を指す

枠組みや見方ではないのである
この誤解はクーン自身の乱用も
原因のようだ


クーンによると
科学の歴史的展開は
「前科学→パラダイムの形成→通常科学→
変則事例の出現→危機→科学革命→
新パラダイムの形成→通常科学」
というサイクルを繰り返す
器官として長いのは知識を累積させて
連続的に進歩を重ねる通常科学の時代だ
だが地動説 重力 相対性原理の発見のような
新たなパラダイムが形成されると
世界観は革新される
クーンはその模範例の出現に
科学の断続的で飛躍的発展のきっかけをみた




























2010年2月1日月曜日

不思議の国





ドイツ人の持つ日本のイメージは
一言で言うと「不思議の国」らしい


伝統を重んじ武道や華道といった
哲学に通じる文化を大切にする一方
先端技術を誇るハイテクの国であり
最近はサブカルチャーの発信地として
注目を集めている
日本に限らずどの国も多様な表情を持つが
ドイツ人が先進国と呼ばれる国々を
重い描く時日本の多面性は際立っているらしい


日本がドイツにとって
距離の隔たりでけでなく 言葉 歴史 宗教でも
共通項は限られ遠い国であることは確かだ
両国で通じるのは第二次世界大戦で負けながら
急速な経済成長を遂げ
共に先進国になった点

アジア諸国を差別するドイツ人は
まだまだ存在するのだが
別格の扱いを受ける日本
その理由のひとつが「日本人の質」である
ドイツに住む日本人の多くは
ビジネスパーソン 学生 研究者など
まがりなりにも教養と社会常識を
備えており 犯罪や深刻な社会問題を犯す割合は
他国と比べて極めて低い

限られた情報を基に日本を好きになる「親日家」は
ちょっとしたきっかけで感情の針が振れ
「嫌日家」に変身することがある
これに対しいい面も悪い面も知ったその上で
日本を好きになる「知日家」の場合は
そういう気持ちのブレが少ない
ありがたいことに「知日家」のドイツ人は
着実に増えている