2010年2月28日日曜日

感性




感性には大きく二つある

感性、感覚というとまず思い浮かべる視覚や聴覚は
光やサイズ、音の大きさなど物理的な数値で
計測する事ができる「物理感性」
一方、臭覚や味覚は化学物質に反応する「科学感性」
である


感性に関わる遺伝子の数と全遺伝子に対する比率は

 嗅覚  1000個 3%
 味覚  30個 0.1%未満
 視覚  4〜5個 0.01〜0.04%
 聴覚  50-100個 0.14〜0.29%
 触覚  20-40個 0.06〜0.1%

となり 嗅覚に関する遺伝子が桁外れに多い
これは嗅覚が大脳が発達する以前から
存在していた古い感性であるからである

だから 私たちの言葉では
特定の匂いを表すには「リンゴの匂い」
「マツタケの匂い」のような個別的な言い方をする
これはリンゴやマツタケを知らない人に
うまく伝わらないが 抽象化 一般化する事が難しい

バクテリアなどの単細胞生物にも感性があるという
バクテリアは苦い物質から逃げ
甘い物質に近寄っていく
苦い物質は一般的に毒だからであり
甘い物質は糖分などの取り込み可能な
エネルギー源だからである
むろん単細胞生物には感覚器官や脳はない
これを実現しているのは
細胞の自己組織化のはたらきそのものである

こうした単細胞生物の化学物質への反応を
ヒトの感性の原初形態だと推測できる


匂いと味は原初的なのである

























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