2009年10月14日水曜日

聴く型




人は音楽を自由に聴いているようで
過去の経験や知識に大きな影響を受けている
だから作品のポテンシャルを深く味わうには
聴き方の癖=「型」を自覚して
感動を言語化していくことが大切
「型」が持つ共同体形成の力

人はなぜある音楽には感動し
ある音楽には無反応なのか
音楽の趣味とは何なのか
人間は理解可能なものしか理解できないのと同じで
感動にも あらかじめ反応の下地が必要だ

自分の感性の受信機の中の
あらかじめセットされていない周波数に対して
人はほとんど反応できない
相性がぴったりとの音楽との出会いは
実はこれまで知らなかった自分との
出会いかもしれない

音楽ジャンル特有の「型」というものがある
こういうふうにきたらこうだよね
というパターンは
ある程度言語化され社会的に共有される
型を踏襲したり 新鮮味を与えるために
敢えて離れたりする名演には
聴衆の喝采が送られる

型を感じるための受信機がセットされていないと
音楽はそもそも味わえない
























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