2010年4月5日月曜日

数学は何故 最善世界の夢を見るのか?






自然の中に何らかの変化を引き起こすのに
必要な作用の量は可能な限り小さい


自然現象には無駄がない
最も単純な道を通って効果を生む
たとえば光は屈折させても点ABCの間の
最短距離を進んでいくように見える
光は無駄な経路を避けて作用量を最小に
節約しようと心がけている
世界は合理的に作られている

われわれが生きているこの世界は
ありえたかもしれない世界の中で
最も好ましい世界 最善世界である



後に
最小作用の原理は数学的にも物理学的にも
誤っていることが発見される
実現可能な一経路は
最小でもなく最大でもなく
アップダウンのある山登りの途中の峠の様な
停車ポイントに落ち着くと考えられる


特定の理論を絶対視せず
科学が進歩してそれが使えなくなったら
新しい理論に乗りかえるように
よりよいモラルが見つかるまでの間
いわば「当面のモラル」でやっていくのだ
言い換えると 科学だけではなくモラルにおいても
わたしたちはすべてを包含する決定的な真理には
達していない


























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