2009年8月19日水曜日

落語論






落語は歌であり
言語分析やオチによるものではない
言葉より音である

音は”いつもすべて心地良く”だされているのが
一番いい
知らず知らずに観客の身体が演者の方へ反応し
好意的に受け容れる体勢を作る
心地いい音が出されると
動物はまずそちらに近寄っていく
動物的につかんでおいて
それから言葉を発すれば良い

落語の理想は
客との共同作業で
その場の全員が共同幻想を抱き
自他の区別がなくなる
”俺は俺の芸をやる
分からない奴に分かってもらわなくていい"
とは決して思わない


落語は和を持って貴しとなす
ただその和はその場でさえ納得できれば良い
人類の発展に何も寄与しなくていい
人類の発展を阻害してもいい
今そこにいる人たちだけの和を貴いものとする
そしてその考え方は日本の芯とつながっている




















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