ムスク アンバー シベットといった
動物に由来する匂いが
世界中で香料や媚薬として
使われてきた
代表格のムスクの成分は
腋の下の匂いや体臭に近いことが
わかっている
だが人はフェロモンに刺激されて
性行動が発動する動物とは異なる
フロイトは
二足歩行を行なう人は
鼻の位置が高いので
多くの哺乳類が発する匂いを
(肛門や生殖器から)
かぐのが困難なことから
視覚刺激に反応するようになったと
説く
鈴木隆はもっと複雑ではないかと説く
人間は嗅覚的な匂いだけでなく
視覚や言葉にも性的な匂いを感じ取って
反応する
人間的な意識を前提とする
「匂いのエロティシズム」は
本能的でも原初的でもない
エロスの匂いを感じ
匂いにエロスを感じることは
先祖帰りでも生物進化の逆行でもない
むしろ あらゆるものを
エロス化してきた以上
フェロモンのような本能的な匂いとは
全く別の新たな匂いのエロスの形さえ
創造できるのが人間なのではないかと
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