2009年9月15日火曜日

知識の社会史




集めた情報を体系化し
再編成していくやり方は
時代や地域によって大きく異なる
西洋の近代の学問体系に大きな影響を与えたベーコンは
心には3つの能力( 記憶 理性 想像力 )があるとして
その図式のもとにあらゆる知識を分類した
たとえば歴史を「記憶」 哲学を「理性」
詩学を「想像力」に分類した

知識の社会史は
知識を生み出す体制と
それを破壊するイノベーターの歴史でもある
制度化されることの重要性は
一般的にいって
周縁にいる個人は輝かしい新思想を生み出しやすい
他方 その思想を実践に移すには制度を築く必要がある
たとえば われわれが「科学」と呼んでいるものの場合
十八世紀の制度改革は学問分野の実践に
大きな効果を及ぼした
しかしながら制度は遅かれ早かれ固定化し
更なる変革への障害となる
定着した制度は既得権益の場となり
その制度に権益を持つ集団によって占められ
その知的資本を失うことへの恐怖が生まれてくる
クーンが「通常科学」と呼んだものの支配は
このようにして社会的にも制度的にも説明できる

中心と周縁 異端と正統 愛好家と専門職
改革と日常仕事 公式と非公式 など
しばしば対立する二つの集団の
相互作用ぎあいによって
知識を創造する社会が進化してきた


「この山脈のこちら側では真理でも
反対側では誤りとなる」というふうに
歴史的に見て情報や知識は
どこにいるかによって異なる

情報がネットワ−クでフラット化した現代でも同じ




























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