2009年8月31日月曜日

欲望の植物




リンゴ → 甘い 甘いものが欲しい
チューリップ → 美 美しいものを手に入れたい
マリファナ → 陶酔 ハイになりたい
ジャガイモ → 管理 自然を管理したい

人間はこうした欲望を満たすために
植物を利用しているが
逆に 植物の視点に立てば
人間に運ばれ食べられることで
広域に繁殖することに成功している


植物の進化にとっては
相手の生物の欲望こそが
もっとも重要な鍵となった

私たちはつねづね「栽培化」という行為を
自己中心的に 人間から植物への
働きかけと捉えがちだ
しかしこれは同時に
植物が私たちや私たちの抱く欲望を
自らの利益のために用いた
戦略でもあるだろう
(美意識というもっとも特異な欲望さえも)

人間の欲望と植物の
可能性の宇宙のあいだに交わされるプロセスは
ギブ&テイクの繰り返しの中で進んでいく






















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