人間を介して情報が伝えられている間は
情報の伝達には時間が必要だった
大事な情報は急いで
伝えられただろうが
さほど急がなくてもよい日常世界の情報は
何かの折に伝えられる
ところが
その情報は重要ではないのかいえば
村ではそうでもない
なぜなら
それらを通して村人どうしの意思疎通がはかられ
ときにはそれが村人の合意形成に
役割を果たしていくからである
もうひとつ
人から人に伝えられていく情報には
次のような面もあった
人から人に伝達される以上
そこには脚色が伴われる
その過程で話が大きくなっていく事も
一部分が強調されることもある
だから聞き手は話を聞きながらも
その話の中にある事実らしい部分を
自分で探り当てながら聞いていく
すなわち
聞き手が読み取るという行為が
伴われてこそ情報だったのである
主観と客観の間で
情報が伝えられる以上
それは当然のことである
近年のコミュニケーションでは
・何かの折に伝えられる情報が
重要な共同体
・伝達過程で脚色が加えられ
話が大きくなっていくコミュニケーション
が失われている事で
キツネに騙されるという話が
なくなったと思われる
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